株式会社エコアニマルヘルスジャパンの最新情報

 2014年3月

早春の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 南九州のPEDが、愛知、青森に、また沖縄での再発との情報に、米国のような拡大や長期化を懸念致しております。

 ある養豚獣医師がおっしゃっておりました。「小さな『ボヤ』なら個人レベルで消すことができるが、『火事』になってしまったら、どうすることもできない。」正に初期動作が命運を分けるということです。
疑わしいのに、そのまま放置していれば、農場内にあっという間に蔓延します。届けた時点で『火事』になっていれば、消火に時間がかかります。また、その農場の豚の実被害のみでなく、出荷にも影響が出ます。さらに近隣エリアへの飛び火といった経済的被害を考えると、今の消毒徹底という対応策だけでは足りないように感じます。

 このような状況だからこそ、一腹ほぼ下痢症状なら、獣医師との相談の上、即座に子豚の淘汰を決め、その母豚を隔離し、経過観察し、処分を決める『ボヤ』に抑え込む対応策が必要だと強く感じております。生産者の皆様は、その簡単にできないとおっしゃるでしょうが、それで乗り切れるとしたら、経済的に有効な手段だと思います。

 下痢便1g(mL)中に10万から極期では10億個以上のウイルスが排泄されると確認されております。ウイルス1個で感染する訳ではありませんが、1,000個台で感染成立の確認報告例から試算すると、下痢便1g(mL)で1,000~100万頭分の感染源となり得るわけです。ですので、それが一粒の砂粒/ホコリにウイルスが乗って、靴だけでなく、着衣やバッグに付着して、飛び火することは容易に想像がつきます。

 また、発生農場内でその一腹の下痢便は、その農場全ての豚に感染できる量の数万倍以上に相当するのですから、それを抑え込む初動動作が極めて重要になります。淘汰するという重い決断のみならず、その下痢便感染源をどう処分するのか?洗い流したら、その排水はどこに行くのか?逆に拡大させる原因になっていないか心配です。飛散する前に、下痢便水溶物は吸着できるものにしっかり吸着させ、穴を掘っての埋却ではなく、焼却等確実に処分することが肝要だと思います。その後、十分な消毒が必要です。消毒薬も万能ではなく、有機物が存在すると、効きは悪くなります。有機物(糞便)に隠れたウイルスは、消毒薬に触れないがため、生残します。

 暖かくなれば下痢は無くなるという話を聞きました。そんなことは無いことは、米国の流行で明らかです。改めてバイオセキュリティを見直す必要があると感じております。(再度、養豚情報1月号記事を参照願います。)
 厳しい環境下、日々の努力が物を言います。季節の変わり目、うまく乗り越え春を迎えたいものです。皆様お身体にお気を付け下さい。

 

株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役

石垣 克至