株式会社エコアニマルヘルスジャパンの最新情報

 2014年5月

新緑の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 生産者並びに獣医師の懸命な衛生管理の努力されていたのにもかかわらず、PED(豚流行性下痢)が全国に拡大したことに驚いております。日本での発生は7年ぶりの平成25年10月沖縄での発生確認以来、平成26年4月30日現在、1道32県518農場での発生が確認されております。

 これまでも書かせて頂いたように、この拡がりに異様に感じているのは私だけではないと思います。高いバイオセキュリティ、衛生管理をしていた農場にもかかわらず、侵入を許してしまった理由がわかりません。

 先日の「昭和26年度全国家畜衛生主任者会議」では、飼料中の感染源は考えられないというご説明がありました。(以下は配布資料より抜粋)

(2) カナダ: 2014 年2月に子豚用の飼料原料として使用された米国産の豚血しょうから感染能を有するPEDウイルスが検出された旨カナダ食品検査庁(CFIA)が発表を行った。その後のCFIAによる調査の結果、豚血しょうを含むペレット状飼料は感染能を有しておらず、 カナダ国内のPEDの発生と飼料との聞では関連性のないことが確認された。引き続き、CFIAは調査を実施している。
 徹底した疫学調査を実施して頂きたいと思います。また、農場に入った後の農場内の拡がりが早いと聞くつけ、これまでのウイルスとその感染性や増殖スピード、また病原性に違いがあるのか気になります。

 当局は今後の対応策を提示して頂きたいと思います。侵入を食い止められないならば、農場内での拡大を防ぐためのガイドラインとして、下痢便の処理の仕方を十分留意し、洗い流さず『吸着させ処分し』その場を『十分な量の消毒液で処理する。』また乳牛の搾乳のように分娩舎の消毒を徹底する。さらに母豚の免疫安定化を確実にする。いかがでしょうか?

 5/1付の消費安全局からの通知のように、ワクチンは十分量手配頂けるようです。昨年度は平年の2倍に当たる100万ドーズ、今年度は昨年度の3倍に当たる300万ドーズで、この5月上旬に約22万ドーズ(日生研)5月下旬に約33万ドーズ(化血研)の出荷予定だそうです。ワクチンの効果が確認されているという通知も出ております。(別紙参照

 そこで気になるのが、馴致の話です。私は推奨できません。理由はその馴致内容が特定できないからです。他の病原体も存在している可能性があるからです。また、高病原性のPRRSウイルスのように、単に増殖が速いだけでなく、その増殖量が多いならば、馴致材料としてどの程度希釈して使用するのが妥当か調整が難しいからです。管理獣医師の先生のご指導の下、十分注意すべき問題だと考えます。

 TPP問題を背景に世界競争力が問われる日本の畜産です。情報を一元化し、何が解って何が解っていないかを共有して、チームJAPANとして1日も早い鎮静化を祈っております。皆様お身体にお気を付け下さい。

株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役

石垣 克至