株式会社エコアニマルヘルスジャパンの最新情報

四月のご挨拶

陽春の候、皆様いよいよご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 今年は急な開花で始まった花見シーズンという印象でしたが、皆様の所はいかがでしたか?
 
 さて、バンコクで開かれたVIVアジア2015に参加した際の情報です。国際的な畜産展示会のアジア版ということで、バンコク インターナショナルトレード & エキシビジョンセンター (通称:BITECバイテック)で毎2年に1回開催されているものです。畜産資材展ということですが、メインは鶏と豚です。VIV中国というものもあり、来年9月に北京で開催されます。
 今回のスペシャルイベントとして、①Aquatic Asia Conference(水産)、②VIV Asia Biogas - from Biomass to Biogas(バイオガス)、③Dairy Tech Asia(酪農)、④Pet Health & Nutrition(ペット)、⑥Pork Production Summitがありました。
 
<Pork Production Summit >
養豚サミットと称して、各資材会社による30分の技術的セミナーが行われました。(Hypor, Topigs, Vostermans Ventilation, Fancom, Biritish Big Association, Nedap, Bug Dutchman, Carthage & MHJ, Biomin, Danisco/ DuPont, Provimi, Intracare, Framelco, DSM Nutrition)14社中7社が脱抗生物質のお話でした。より病原体の暴露を減らす環境作りや代替的な添加物といった話題です。
耐性菌問題から、成長促進目的の飼料への長期添加が禁止され、取り巻く環境は、抗生物質使用が難しくなったなあと思う一方、中国等まだまだ衛生レベルが低く、大規模農場的な最新施設を使用しない農場では、抗生物質の使用は家畜生産にまだ必須という位置付けが見受けられる、2つの方向性を感じました。ですので、その地域の背景と時間軸を常に意識した論議が必要だと思いました。日本では抗生物質ゼロへの過渡期をどういう手順にしたら、確立できるのかという論議が必要で、地域全体の動きがなければ、その地域の流行株に耐えられる施設環境や代替物質への転換というのは難しいのであろうと感じています。
 
<時代の変化>
誤解して頂くと困るのですが、メーカー側はあくまで営利企業で、自社製品を売り込むストーリーを組み立てています。そのストーリーは高度成長期のマスプロ時代では簡単に通用したものが、成熟期を過ぎ、環境要因が変われば、その製品の位置付けも変わってきます。これまでのメーカー側の主張のみならず、変化したまた成長した生産現場の声がより重要になってくるのだと考えます。今後大切なのは生産現場の要望から生み出される製品、コンサルタントのアイデアから生み出されるプログラムです。海外企業のストーリーを聞くと、どこかに違和感があり、高品質を求める日本人消費者が満足するには、欧米型と異なる「日本型の畜産」が求められているのだと強く感じます。
 MSDのブースがないというのも驚きで、他のグローバルメーカー同様のブースが2年前は存在していただけに、時代の変化を感じます。
 国を挙げてのプロモーションでは、オランダが積極的に協賛しておりますが、米国、フランス、韓国や中国も同国ブースを並べて、輸出の支援体制が国を挙げているのは、日本には無いので羨ましいと感じました。年々中国のブースが増えてきたのが印象的です。
 
<成長するアジア>
 東南アジアの参加者の活気に圧倒されました。今回は中国、マレーシア/インドネシアのイスラム教国、インド/パキスタン/バングラデシュからの参加者が増えたように感じました。3日間の参加者は38,425名で、前回より5,201名の増加です。東南アジアの成長国は日本の昭和期のような状況なのだと思います。欧米型のマスプロ的な企業畜産をいきなり導入している中で、その価値を吟味する時間的余裕なく、歴史ある小規模の畜産は淘汰されているように感じました。これと比較すると日本では高品質の畜産物が今後も求められていくものと考えます。高品質ということは、元気な健康な家畜を育て上げていくことだと思います。改めて動物にとってより良い環境が求められると感じました。
 
<韓国口蹄疫>
 VIV会場で会った韓国のディーラーからの情報です。最終的に韓国で使用されているワクチンについてMerial社のダブルチェックができていません。①効果がない⁉のでこれまでの3価(01Manisa+A+Asia1)にもう一株を加えたものを落ち着いている牛でなく、発生が続く豚に優先的に使用していくそうです。②2回打ちが当たり前と思っていましたが、韓国ではこれまで1回だけで、今回から2回に改めたそうです。③これは4/2付韓国農林畜産食品部のプレスリリースからですが、更にワクチン株の見直しがあるそうで、以前分離した安東(アンドン)ウイルス株由来のワクチンも発注しているそうです。④これまで発生農場においても全頭屠殺でなく、臨床症状が無ければ、最終埋却後3週経過すると移動ができるという、キャリアー動物からのウイルス排泄を無視したルールがまだ適用されるようです。⑤ワクチン抗体が30%以上の動物で確認できない場合の罰金(ワクチン未接種過怠金)に対して、「接種したのに陽転しないのはワクチンが悪いからだ!」という農場現場からの声を受け、立証できる資料があれば許すという話になったそうです。(?)
 いずれにせよ、依然として養豚農場での発生が継続している以上、韓国の取り組みがうまく行っていないことは、韓国ディーラーの声からのみならず、明らかです。
 強力な国家防疫対策をしないといけないと感じつつ、一方で日本への再侵入という恐怖感で韓国の取り組みが全く理解できません。

季節の変わり目、体調管理を万全に!宜しくお願い致します。

株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役 石垣 克至