株式会社エコアニマルヘルスジャパンの最新情報

二〇一六年六月のご挨拶
 

 初夏の候、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。もう夏のような高い気温が続いておりますが、今年の夏の気温は、北日本では平年並み、東日本で平年並みか平年より高く、西日本で高く、厳しい暑さが予想されています。
程よい気候を望みます。

 先日来日した東欧の方々のお話をしたいと思います。これは私の勝手な受け止め方であり、一般論とは違うという前提でお読み下さい。宜しくお願い致します。

 題して、「東ヨーロッパは日本の脅威になるか?」
弊社グループのユーザーでもある顧客を連れて、東欧担当者が来日しました。ブロイラー関係者という事で、食鳥協会を表敬訪問しました。来日者からの質問に答えて頂く形で日本の状況を専務理事の大島様にご説明頂きました。

 日本の鶏肉生産は生産量として豚肉、牛肉を越え第一位の生産量であるものの、1/3ほどの輸入量がある「輸入国の位置付け」です。その輸入元は①ブラジル②タイでほとんどを占めます。ただその消費動向に住み分けがあり、国産はチルド輸送で主にテーブルミートとして家庭の調理用に使われ、冷凍輸入肉は調整品を含め、飲食店及び加工に使われます。国産チキンの『あんしんも、おいしさも』というメッセージも「高品質」という日本の消費者の要望が背景にあります。
 日本のブロイラー産業の問題点は経営者と設備の「老齢化」であり、60代を過ぎた経営者はその後継者問題を抱え、老朽化した設備に投資しようという意欲がありません。またそこに東欧のような国からの手厚い支援もありません。しかしその投資意欲がある東欧からすると納得できないようで、老齢社会を人口の逆ピラミッドで説明すると驚いていました。
 
 病気の問題は慢性的な問題はまだあるかもしれませんが、歴史的に見ればその飼養管理の改善、確実なAIAOとワクチネーション・プログラムで、ほぼコントロールできてきたとも言えます。東欧では日本でさほど取り上げられぬサルモネラが問題になっているそうです。カンピロも加えた食中毒菌問題は生産現場のみならず、屠場・加工過程での対応が重要で、日本の方が十分成熟しているのだと感じました。

 違った角度での問題となる感染症は鳥インフルですが、その発生は日本では昨年なく、おととしの発生農場から近隣農場への続発もなく、初発で封じ込むことに成功しています。その背景に東欧のような報告せず処分・移送する例はなく、『早期発見・早期淘汰』がその農場だけでなく、日本の養鶏産業への影響を最小にくい留める事であることを周知徹底されている日本の養鶏業界に皆感心していました。
 
 一方、「日本は養鶏業よりも高度技術を活かした産業にのみ特化すれば良い」との発言に『食の安定供給』も食鳥協会が大切にする点で、また国も『自給率』という国策として重要視している点には、東欧でも一時産業が低迷し、20%まで落ち込み、以降積極的な施策で80%を取り戻したとのことでした。
 
 日本の鶏肉価格については「信じられない価格」と驚いており、またその品質を求めることから37日出荷1.9㎏でなく、48-50日出荷の3.0-3.2㎏という点や、もも肉を嗜好する点での違いから、日本の市場の違いを感じていました。
 東欧では現在も『増産第一』で、品質はまだ二の次だそうです。ブラジルでの日本向け生産が現地の37日出荷でなく、日本人消費者向けの48-50日出荷にも感心していました。
 
 東欧はビザの必要な国がまだ多く、その経済状況について詳細な情報がないので、直接的な比較ができませんが、社会主義国では『計画経済』でその方向性が決められています。国内需要に向けた『増産』が当面の目標であり、『品質向上』は次であるだとか、外貨獲得の為に一部を『輸出』をするという点です。また国策として進められるために、補助金が手厚く充てられていたり、その目標達成が『至上命令』的で、およそ『自由経済』とはかけ離れたりする点は想像していませんでした。
 
 東欧は、国内需要を満たすことが先決で、まだ日本市場にブラジルやタイに次いで参入してくるリスクはまだまだ先のようです。但し、ポーランドなどは国内需要の150%生産により「輸出国」として外貨を獲得しているそうです。このように世界の勢力図は日々変化しています。またその背景に「穀物飼料の増産が可能か?」という大きな要因が影響してきます。日本のような資源が限られている国での一次産業には更なる改善、工夫が必要になってくるのでしょう。
 
 今回の来訪者は初めての来日で「日本の『品質の高さ』を、食べ物・交通・サービス・日本人の行動等、身の回りのあらゆる面から感じた」と口を揃えて話していました。日本の差別化は「高品質」なのであると改めて感じましたし、日本人消費者の高い要望を理解できるのは、同じ日本人で外国人には「異常」とも思えるものなのであろうとも感じました。
 
 今回、日本の違いを改めて感じ、だからこそ日本の生きる道が明確に示されているようにも感じました。何でもそうですが、考え方ひとつで将来像は変わるのですよね。外国とは違う、皆様の差別化できる将来像を期待しております。


株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役 石垣 克至




◆2016年の更新情報 ◆2015年の更新情報   ◆2014年の更新情報

ニュースリリース「新社名と新事務所のお知らせ」