株式会社エコアニマルヘルスジャパンの最新情報

2019年6月のご挨拶


向夏の侯、皆様ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。
引き続き豚コレラ(CSF)、アフリカ豚コレラ(ASF)のお話です。
*********************************************************************
検疫探知犬(quarantine detector dog)

 農林水産省動物検疫所所管の検疫探知犬は、手荷物の中から動植物検疫の検査を必要とする肉製品、果物等を嗅ぎ分けて発見する訓練を受け、各国際空港と国際郵便局に導入し、現在、8カ所に29頭を配置しています。先日(5/18)”第71回東京みなと祭”でのステージイベントを見学してきました。デモンストレーションで肉製品の入った袋を嗅ぎ付けると、無言で“おすわり”でそのサインを送るものです。
 広報キャンペーンを積極的に実施している背景には先月掲載したとおり、平成30年に検疫所で収去された畜産物件数は約94,000件。そのうち45%、42,000件は中国から持ち込まれた事例という点と、中国から持ち込まれた加熱不十分な豚肉製品のうち、2件から、生ウイルスが分離された点からだと思います。
 また、2019年4月22日から海外からの肉製品の違法な持込みに対する対応を『厳格化』されました。実は昨年羽田空港でお世話になった経験があります。香港空港から後で食べようと思ってバックに入れっぱなしのサンドイッチをかぎ分けられ、その時「ワン」と吠えられ、”薬物所持”でないかとの周囲の冷たい視線を受けました。すぐに検疫カウンターに行き、廃棄させて頂きました。”任意放棄“の有無にかかわらず、違法な持込みには厳正に対処しますというものです。但し、この探知犬は”水際作戦“であり、通関して入国ゲートを抜けてはじめて「輸入検査を受けずに畜産物を持ち込んだ場合」になり、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。「違法な畜産物の持込みが発覚した場合には、原則として、全ての事例において、違反者に警告書を発出し、違反事例をデータベース化 するとともに、悪意を持って繰り返す等悪質性が認められる場合には、警察に通報又は告発する等違反事案への対応を厳格化することとしました。
 肉製品については日本向けに政府機関が発行する検査証明書を添付して販売されているものもあるそうですが、一部のビーフジャーキーだけで、ほとんどの肉製品は持ち込めない状況のようです。http://www.maff.go.jp/aqs/tetuzuki/product/attach/pdf/aq2-1.pdf

(日本語ポスター)

 もちろん検疫探知犬だけでなく、機内アナウンスによる入国者への周知徹底、中国航空会社への注意喚起等々を実施しているそうです。圧倒的に入国者数が多い点とルールを守ろうとしない気質的な部分で、なかなか難しいのが実情だと思います。

北朝鮮でアフリカ豚コレラ

https://www.asahi.com/articles/ASM505WDXM50UHBI02K.html
 「韓国農林畜産食品省は5月31日、北朝鮮が国際獣疫事務局(OIE)に対し、家畜に感染すれば極めて致死率が高いアフリカ豚コレラの発生を申告したと明らかにした。同省などによると、北朝鮮北西部で中国との国境に近い慈江道雩時郡にある共同農場で5月23日に発生。飼育していた99匹のうち77匹が死に、残りは殺処分された。北朝鮮当局も地域間の移動や消毒など防疫対策を始めているという。韓国統一省は31日、南北共同連絡事務所を通し、拡散防止をめぐる協力したいと北朝鮮側に伝えた。北朝鮮側は検討したうえで対応を伝えると答えたという。」(抜粋)
 韓国の友人の話によると、北朝鮮は中国との交易から、既に侵入していたはずと聞いております。韓国は豚コがまだ収束できず、その理由がワクチン接種後10日間食欲廃絶の副反応があり、打つべき農場がしっかりワクチンを実施していないのも理由のようです。本夏から組換えワクチンが使えるようになるようです。
 
 今年2月に釜山に行った時、早朝カジノ併設ホテルの裏道で、今まで見なかった“ゴミあさりをしている浮浪者“を見つけ、景気の悪化を感じました。最近日本での韓国情報が限られているように感じます。犯罪も増えているそうです。なぜ、今回敢えて韓国がOIEに報告した背景がわかりません。心配です。
 
第1回豚コレラ経口ワクチン対策検討会

http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/csf/attach/pdf/index-214.pdf#search='%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%9B%9E%E8%B1%9A%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%83%A9%E7%B5%8C%E5%8F%A3%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3%E5%AF%BE%E7%AD%96%E6%A4%9C%E8%A8%8E%E4%BC%9A'

 5/28に開催された報告を読んでみると、中間評価として「経口ワクチン散布後の抗体陽性率の増加は、その理由の一つとして経口ワクチンの散布によるものと考えられ得るが、引き続き、サーベイランス検査の結果を踏まえ分析・評価する必要があると考えられる。」と記載されています。
 野外感染抗体とワクチン抗体を識別できない以上、判定は難しいかと思われます。イノシシが保菌動物であることは間違いないものの、なぜ経口ワクチンが必要となった経緯を理解しておりません。①イノシシの移動距離は10㎞程度とその拡大に大きく寄与するものでは無いようです。(狩猟禁止の理由は、追い立ててしまう事がイノシシを更に移動させ、“感染拡大”につながるからだそうです。)②ワクチン効果については、他の食べ物がある以上、正確に評価するのは困難だと思います。

-------------------------------------------------------------
 限局的にワクチン接種をすれば良いハズなのに、ワクチン数量が不十分?パニックが起こる?等々、問題があるからだとも言われているようです。農産物輸出1兆円達成の音頭に関与していることから、輸出に影響があると言い、ワクチン使用を認めない説明でした。清浄国が豚肉・豚皮の輸出国になく、ワクチン使用しても実質的な影響がないようです。経口ワクチンの導入の話が急に出て、知らぬ間に導入が決まりました。
 「効果あるのか?」という生産者・猟友会からの不信を払しょくするため、今回の検討会が用意されたようにも見えます。このままの豚コが終息できない状態でASFが入り、共に拡大した場合のリスクを誰も想定していないように感じます。
 今回の発表で気になるのは、北朝鮮がOIEにではなく、韓国が報告した点です。これは既に韓国に入っているが中国からでなく、北朝鮮からだと臭わせるための準備的な情報リークではないでしょうか?今年のAPVS(アジア豚業学会8/26-28)の参加登録者がまだまだ少ないようです。皆さん心配しているのでしょうか?私も心配です。

株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役 石垣 克至

◆2019年の更新情報   ◆2018年
◆2017年の更新情報
 
◆2016年
 ◆2015年  ◆2014年


ニュースリリース「新社名と新事務所のお知らせ」


株式会社エコアニマルヘルスジャパン