株式会社エコアニマルヘルスジャパンの最新情報

 2014年6月

初夏の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
夏日続きで、気象庁の「冷夏」予想を本当なのかと疑っております。

 さて、先日の豚病研究会で仕入れた新しい情報をご紹介したいと思います。

  1. ウイルスは予想以上に拡散している!?
    「非発症農場からのPCRによるPEDウイルス陽性例があった.」という鹿児島県肝属家保千歳先生の発表に驚きました。非発生60農場の検体中、①導入・分娩豚舎0/60(全て陰性)、②出荷豚舎2/60、③トラック3/60でした。私の解釈は、まだ発症していない農場でも、ウイルスが既に農場まで来ていて、発症するかもしれない状況もあり得る。それほどウイルスが既に拡散しているということだと受け取りました。ですので意識を変えて、まだ非発症と安心せず、『ウイルスが近くまで来ているから、気を抜けない!』といった意識改革した徹底バイオセキュリティの継続をしなければいけないと強く感じました。


  2. 血漿由来のリスクは低い!?
    動物衛生研究所の宮崎先生の報告です。PCRでPEDV陽性の米国からの輸入豚由来血漿粉を用いて、初乳未接種子豚(5日齢)への感染実験をしたところ、①小腸の病理組織と免疫組織化学染色、②中和試験、③糞便を用いたPCR試験の全てで陰性を確認された。4月の農水省家畜衛生主任者会議と同様、リスクは低いというものです。しかし、陽性証明は1例あれば良いのですが、陰性を証明するのは難しく、この試験結果だけでリスクが無いとは言い切れません。この拡がり方には、飼料に関連した何か隠れた要因があるように思えてなりません。


  3. 徹底したバイオセキュリティ!
    宮崎で開業されているコンサルの志賀先生の徹底したバイオセキュリティの説明では、口蹄疫の貴重なご経験を活かされていることを強く感じました。踏込消毒槽の後には『石灰山』があり、長靴の溝が真白く埋まる、また農場入り口は徹底的な真っ白な写真に、確固たる取り組み姿勢を感じました。
    ①原因究明への宮大の疫学調査、②ワクチン効果の検証、③関連業界への働きかけと支援体制整備に私も期待します。
    また④通常の『届出伝染病で良いのか?』という疑問点についても全く同感です。もし現在のPEDも高病原性PRRSと同様に①増殖速度が速く、②増殖量の桁が違い、③病原性に差があるのであれば、『届出伝染病』とは違う位置付けも『アリ』だと思います。これら3点についても当局は早急に解明して頂きたいと思います。

  4. 動衛研、津田所長のコメント
    『①感染源対策』で発生を小さく留めること。
    『②伝播対策』で口蹄疫のような移動制限をかけられない中、消毒の徹底。『③宿主対策』でワクチンの特性を理解した上での徹底対策で、秋の豚病研究会(合同研究会)では終息後の総括発表ができることを願う!という閉会のコメントが印象的でした。

     会場に入れない参加者の為に別会場にモニターも設置されました。このような情報の共有は、地域ぐるみの清浄化=地域防疫における『意識付け』に大きく影響するものと思います。講習会に行くとウイルスをもらってくるのではと心配するのであれば、ネット上で公開セミナーのような形も活用すべきかと感じました。

    1日も早いPEDの終息を願っております。皆様、ご自愛下さい。


株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役

石垣 克至