株式会社エコアニマルヘルスジャパンの最新情報

 2014年10月

 仲秋の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。猛暑日が続いたと思ったら、局地豪雨など日照不足に変わり、一部では秋の訪れが早いとの報告でした。今後、北は例年並み、南は暖かく推移するようですが、御嶽山噴火のニュースに改めて『活きている地球』を感じております。

 PEDも漸く終息傾向のようで、9月第2週以降の新たな発生報告を聞かず、安心しておりましたが、愛知県での新発生報告9/29付に残念な思いです。『PED防疫マニュアル』が9月最終週を目途に公表されるそうです。10/10の合同研究会で掘り下げた発表があるかと思いますが、「ワクチン」と「馴致」についてしっかりした討論を望みます。

 条件付きの「馴致」では実施できないのでは?「他の病原体」を拡めるリスクにつながらないのか?個人農場判断と地域防疫レベルの判断は同じか?など興味がある点です。

 きっとPEDも75日を過ぎると人々の記憶から徐々に消え去っていくのでしょう。危惧している点は、折角の地域防疫を高めた意識をそのまま風化させてしまう事です。防災訓練に「机上訓練」というものがあります。『机上の空論』という言葉から意味がないイメージをお持ちかもしれませんが、全く逆だと考えます。定期的に特定感染症を題材とした机上訓練を官だけでなく、あらゆる業界を巻き込んで行うことが今後の『新興病(或いは再興病)』の侵入拡大を防ぐ大きな意識レベルの維持になると思います。また、地域のコミニュケーション保持のためにも大切だと考えます。特に「アフリカ豚コレラ」をターゲットに訓練していくべきです。

 また錦織選手の大活躍でも「イメージトレーニング」が大きく役立っていたと報道されています。常に成功イメージを持って取り組むことが、成功への近道のような気がします。それは意識の問題だからです。その訓練自体も意義あることで、不都合な点を事前に『カイゼン』できます。しかしそれ以上に『防疫』の意識を普段から持つことが重要になってきます。問題発生後の対策ではなく、日頃の取り組み姿勢をカイゼンすることが、バイオセキュリティの壁を高め、病原体の侵入を阻止できると考えられます。

 PEDの研究発表で大変興味深かったのは、発生未報告農場のふきとり検査でPCR陽性結果が出ていたことです。後に発生があれば、その前段階を拾った結果と位置付けられますが、そのまま未発生であったのは、ある程度の量がないと発生爆発しないということです。私たちは『ゼロ神話』が好きで、陰性と言えばそれは全く無い『ゼロ』と決めつけますが、実際は検出感度以下であり、検出物質の存在がありえる訳です。しかしそのレベルで発生してしまう農場と、発生しない農場の分かれ道も存在するのだと思います。それはバイオセキュリティの差であり、更衣室のふきとりで陽性結果が出ようが、手指の消毒や徹底した長靴の穿き替えで、更衣室まで侵入した病原体を農場内に持ち込ませない日常のバイオセキュリティの意識がものを言った結果ではないでしょうか?

 バイオセキュリティと言わず、整理整頓の5Sも意識向上の上では同じだと思います。汚れたものを放置せず片付ける日常の癖、当たり前の行動が、農場に病原体を寄り付かないようにするのではないでしょうか。

 地域レベルの防疫意識を強く確立した地域が、生産性の高い地域に今後なるように思います。1日も早いPED終息を願っております。丸3年のワクチン継続使用でPEDウイルスが母豚に存在できない地域(日本)にしていく攻めの方向性を取って行くのも一案だと考えます。
 

株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役

石垣 克至