株式会社エコアニマルヘルスジャパンの最新情報

六月のご挨拶

初夏の候、皆様いよいよご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
今年は5月に既に30度を超える真夏日があり、夏本番がどうなるのか気になるところです。5/25発表の長期予報では「気温は、東・西日本で平年並または高い確率ともに40%・・・ 降水量は、東・西日本で平年並または少ない確率ともに40%・・・」ということで暑い夏になりそうですね。
 南アジアでは3月から6月のこの時期、熱波は珍しいことではないのだそうです。48℃の熱波で死者2,000人を超えたインド首都ニューデリーのアスファルトがドロドロになった写真にびっくりしました。これから熱波はますます長丁場になると見る専門家もいるそうです。
http://www.gizmodo.jp/2015/05/post_17239.html  改めて暑さ対策が必要になってきました。特に繁殖豚の対応には気を付けて下さい。


【国家防疫】
 動物衛生研究所の統合話を聞きつけ、『国家防疫』が不安になりました。安保のように米国が守ってくれるような条約があれば良いのですが、自国で守るしかありませんし、口蹄疫を清浄化しない他国を攻撃する訳にもいきません。
 しかし「年頭挨拶」で津田所長が述べられておられました。「平成28年4月には法人統合が予定されています。今年は新法人の組織と制度の設計が予定されていますが、動物衛生研究所がこれまで果たしてきた業務と役割は変わらないと思います。しかし、予算も人員も共に削減されていく中で、すべてが現状のままでいくことは出来ませんので、統合に向けて業務の見直しも進めなければいけません。皆さんのご理解とご協力をお願いいたします。」
http://www.naro.affrc.go.jp/niah/introduction/director/ 農研機構内の「生物研」「農環研」「種苗管理センター」だけの統合話だと思いますが、「動衛研」の今後の組織と制度がどうなるのか心配です。
 私の話は単純です。農業に関する技術開発を基礎から応用・開発・普及まで一貫してできる研究組織と『国家防疫』を担う機関は別組織でないといけないと思うからです。そもそも、「獣疫研究室」「獣疫調査室」「家畜衛生試験場」を経て、現在に至っている訳で、人間の疫病対策として厚労省の感染症研と同様、農水省直下でしっかり『国家防疫』を担う機関が必須だと思います。役割の優先順位は海外悪性伝染病、法定伝染病から畜産業を守ることです。今後の産業を発展させるのではなく、将来の産業へ維持継続する為に「動物を守る」という大切な機関のはずだということです。
 所謂、研究分野については、ある一定の研究成果が出なければ統廃合も仕方がないのだと思いますが、国家防疫のための研究調査として、病勢鑑定としての早期診断法のみならず、現場で対処する家保の先生方の動物衛生トレーニングの場としての、講習・研修等の教育活動もして頂いております。国としての防疫業務とその重要な役割が変わるはずもなく、予算と人員が削られることは、『国家防疫』の質が下がることだと懸念しております。隣の国々の口蹄疫の状況を見れば見るほど、指導的機関の重要性を感じます。「動衛研」が『国家防疫』の技術的な中枢だと信じております。
 OIEとの関係も心配です。厚労省の「感染症研」同様、国の機関・農水省の研究所として、世界機関と密接な関係を保持していけることを願います。5/27の牛疫ウイルス所持施設のOIE認定が受けられてホッとしております。ヒトの病原体も恐いですが、畜産業に多大な被害を与える獣疫も恐ろしいです。2005年ニュージーランドでは、口蹄疫ウイルスを散布したとの脅迫状事件がありました。ご存知ですか?

http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu00910130297

【PED】
 先日の豚病研究会でも貴重なPED情報を動衛研試験報告から伺いました。農場現場では「再発」「再感染」という表現で、同じ豚がまた発症するのか?持続感染、潜伏感染していてウイルスを再排泄するのか?これは現場ではなかなか病気が抜けないという感触があるからです。今回のお話では、数日の経過で、それほど長期間ウイルス排泄は続かないようです。しかし再発のウイルスはどこから来たのか考えると、リンパ節等に潜んでいたのか、まだ不明だそうです。下痢発症極期ではウイルスが1mL中10の11乗位排泄されます。5乗くらいあれば豚に感染するとして、下痢便1mLあたり100万頭の豚に感染できる程の大量のウイルスがばらまかれる点にもっと注目して、下痢便の素早い回収(布か紙で拭き取って)消毒が大切なのだと思います。
 この夏でPEDが一掃できることを期待しております。動物も人間も暑さ対策を万全に!宜しくお願い致します。

株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役 石垣 克至