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二〇一八年五月のご挨拶


新緑の候、新緑の候、皆様ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。出張が重なり、お休みして申し訳ございません。ECO内部で種々の新プロジェクトが立ち上がり、その対応に振り回されておりました。
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 さて、今回はロンドン出張で聞いた「レイヤー飼育形態と卵価」についてお話し致します。動物愛護については、「Animal Welfare」と横文字になった途端に、自分に関わりのない問題だと位置付けておりました。「英国の鶏卵生産形態の数字と消費者の対応」に驚きました。日本の採卵鶏舎と、消費者ニーズは今後どのように変化していくのか、分からなくなりました。
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1.動物愛護
 畜産動物については、その飼育形態の対応が日本でも求められてきていることは、皆様もご存じだと思います。豚においてはストールの禁止、鶏においては、ケージをゆとりのあるEnriched cageへ、更にFree range(放し飼い)の方向に動いております。
 豚においては、母豚も繁殖分娩舎に入るまで、全くの豚舎内フリーレンジの農場をオランダで見たことがあります。ICチップにより個体管理がなされ、お腹が空いて餌場に行くと、自動的にその個体に合わせた給餌量が出てくる仕掛けです。その時に体重も自動計測されます。これもある種のAI化(自動化)と言えるのだと思います。
 
2.世界の動き
 今回、英国の状況として紹介されたレイヤーの飼養形態の数字は、鶏舎の57%放し飼い、2%鶏舎飼い、41%エンリッチ・ケージ飼いというものです。その放し飼いというものが、写真(Free Range Layer House)のとおり、鶏舎内で自由という放し飼いではなく、好きな時に鶏舎を出入りできる、本当の放し飼いでした。英国が動物愛護の先進国とは聞いておりましたが、その
数字が半分以上を占めることに半信半疑でした。しかし、その卵価の数字を聞いて納得しました。

2016年英国

鶏舎形態  生産量(x1,000個)  卵価(ペンス/個) 
 放し飼いでない  2,386,518 9
 鶏舎内 111,489  10
 放し飼い/オーガニックでない 3,263,341  17
 放し飼い/オーガニック  80,197 33


 この卵価は消費者が受け入れた価格です。消費者がこれだけの価値を『動物愛護』にかけられるということです。正直信じられません。オーガニックについても、何も無農薬にせずとも、低農薬で良いのではないかというのが私個人の意見です。
 この動きは生産者側から生じたものではありません。動物愛護団体がまずあり、そこに大手スーパーマーケット、食品会社が“差別化”を図るために、ケージ飼育の鶏を仕入れないと言い出し、食品コンサルタントがその動きをセンセーショナルにあたかも世の中の避けられない動きのように言い、政府もこの動きにお墨付きを付け、業界全体が大きなうねりとして、動いています。

3.日本の動き
 まだまだ日本ではこのような動物愛護やオーガニックの大きなうねりはありません。しかし着実に専門店が増えてきました。「日本は違う」と言い捨ててしまうのではなく、世界の動き、この英国の数字が【無視できない状況】と受け止めるべきではないでしょうか?そして、この動きに対応して、継続可能な事業を展開していくことが肝要だと思います。

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 タイ・フィリピン・マレーシアの東南アジアの友人に状況を聞きました。「欧米のような動きではない。動物愛護したからと言って、その価値を払える状況ではない。安いものの方が売れる。」まだ日本と同様の状況だと感じました。しかし、これからの『未来』は欧米のような動きになるのでしょう。欧米人から、日本はまだ動物愛護の精神がないのかと問われると従わざるを得なくなるように思います。
 何が良いとか悪いといったものではなく、単に世の中の動向を考えただけです。時間軸を考えて、10年20年の期間を考えれば、皆さまもこのような動物愛護への方向に推移していくことに異議を唱える方は少ないと思います。
 時代は変わっているのに、社会、企業、組織のトップが昭和の古い考え方しかできないから、問題が起きているのではないでしょうか?
 グローバリゼーションとAI化に向けて、「古い伝統や考え方を大切にしつつも、世の中の変化に対応し、新技術を活用して生きていくしかない」とも言えるのではないでしょうか?

株式会社エコアニマルヘルスジャパン

代表取締役 石垣 克至



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